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気仙沼の海のあじ、山のあじ 第7回

実は春が旬!旨味と甘みが最も強くなる「春牡蠣」

おすすめ 2021/05/06

豊かな自然に囲まれている気仙沼は、とれたての海の幸、山の幸が集まります。
今回は、気仙沼の大島や唐桑で養殖が行われている「牡蠣」。その中でも、この時期に出荷される絶品の「春牡蠣」をご紹介します。牡蠣のメインシーズンといえば、冬を思い浮かべる方が多いかと思いますが、生産者の方によると「牡蠣の旨味が一番強くなるのは春」なんだそうです。
今回お話を伺ったのは、大島で牡蠣養殖業を営む、ヤマヨ水産の小松武さんです。

▲ヤマヨ水産の小松武さん、万里子さんご夫妻。

このお仕事を始める前は、関東の企業に勤めていたという小松さんですが、震災の6年前に地元の大島へ戻り、実家を継ぐ形で牡蠣養殖業を始めたそうです。しかし、東日本大震災によって、自宅や養殖施設は全て被災。なんとか、作業を再開できるまでになったのは、2013年の11月のことでした。

再開にあたって、小松さんは震災前から計画していた「復興オーナー制度」を開始しました。「出荷の準備が整ったらすぐに牡蠣を購入できる権利」を、1口1万円で購入してもらい、前金を払ってもらうことで資金を集めるというものです。それによって、全国各地の人がヤマヨ水産を応援し、おいしい牡蠣を購入できる、ヤマヨ水産の「ファンクラブ」のような関係性を築いてきました。現在、そのオーナー制度は、「顔の見えるおつきあい」にさらに重点を置き、牡蠣を優先的に購入できたり、作業現場の見学や体験を申し込むことができるようになっています。

▲しっかりとした身入りの春牡蠣
▲栄養がたっぷり含まれた春牡蠣。

三陸の牡蠣の大きな特徴は、何と言っても粒の大きさです。
同じ牡蠣の「種」を使っても、生育場所によって身の大きさは全く変わります。山からのミネラル豊富な水が、リアス式海岸の深い水深部分にしっかりと入りこむため、気仙沼の海域の牡蠣は特に大きく育ちやすいと言われています。中でも、雪解け水が流れるこの時期、春牡蠣の大きさはピークに達します。

また春は、牡蠣が抱卵前に一番栄養を蓄えている時期でもあり、旨味、甘みがしっかりと強く、えぐみも少なく、食べやすいのが特徴です。小松さんによると「うちの子供も、春の牡蠣はお客さんに出したものでも奪って食べてしまうほど。」なんだとか。

▲パッケージには桜のイラストがあしらわれています。

春牡蠣の出荷タイミングは、ヤマヨ水産の工場のすぐ脇にある「しだれ桜」が8部咲きくらいになる時を目安にしているそうです。(例年はゴールデンウィークくらいに出荷されますが、今年は暖かくなるのが早かったため、4月中旬の出荷になったとのこと。)

「これまで同様より良い品質のものを作ることを目指し、通年を通して牡蠣を生で味わえる方法なども検討していきたい」と、今後の展望をお話しくださった小松さん。ヤマヨ水産としては「働いている人たちが楽しいと思える環境を作りたい。こどもたちが大きくなったら『ヤマヨ水産で働きたい』と思ってもらえるような場所にしていきたい」というのが、小松さんの密かな願いのようです。

▲ヤマヨ水産の牡蠣むき作業風景。

冬だけでなく、春にもおいしい牡蠣。小松さんおすすめの食べ方はシンプルに「殻つきをそのまま蒸す」ことだそう。鍋が焦げ付かないように水を入れて、殻付きの牡蠣をそのまま入れ、少し口が開くくらいまで蒸すだけで完成。味付けなしでも、牡蠣の殻の中の海水がちょうどよい塩梅で、口いっぱいに広がる海の恵みを楽しめます。
まだ試したことのない方も、ぜひ、おいしい春牡蠣を試してみてください!

春牡蠣
収穫時期
4月中旬からGW~6月上旬(その年によって異なります)冬牡蠣は10月頃から
味の特徴
旨味が強く、甘みがあり、苦味、えぐみが少ない。
購入できる場所
ヤマヨ水産通販、やまひろ(他の生産者による「春牡蠣」も鮮魚店等で購入可能です。)
生産者
ヤマヨ水産さん、大島・唐桑の牡蠣養殖業者さん
ヤマヨ水産の春牡蠣の購入サイト

ヤマヨ水産 春牡蠣・通販サイト
https://wp.me/P2jSI2-qP