〜あの日から今〜 過去を知り、今を感じるモデルコース

こちらのモデルコースは目に見える形で震災の記憶と教訓を伝え、警鐘を鳴らし続ける気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館からスタートします。その後は、気仙沼市街を巡った後、沿岸部へ行き、津波の威力を物語る景勝地・折石や津波石を見学。宿泊は、唐桑半島にある唐桑御殿つなかんに泊まり、三陸の美しさおいしさを堪能しましょう。

コース内容

(1)気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館
↓車で17分
(2)鶴亀食堂でランチ
↓車で2分
(3)気仙沼 海の市
↓車で7分
(4)気仙沼市復興祈念公園
↓車で25分
(5)折石、津波石
↓車で10分
(6)唐桑御殿つなかんに宿泊

(1)気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館


2011年3月11日の東日本大震災の津波で大きな被害を受けた気仙沼向洋高校。
その旧校舎を震災遺構として残し、展示資料や研修会場を備える「伝承館」を併設した施設で、2019年3月10日に開館しました。
震災時、津波は校舎の4階にまで達し、建物に甚大な被害をもたらしました。
この付近の地域の方々は、日頃から防災の意識が高く、そうしたこともあって大きな災害の中、学校では犠牲者を1人も出さずに済みました。
建物と共に、そうした人々の行動も後世に残していきたいと願っています。


入館してからは、最初に伝承館で東日本大震災の当時の様子を映像で見ます。
津波が来襲する映像には、大きな衝撃を受けることでしょう。
その後、校舎内へ移動し被災した建物の姿を見学。柵などは設けられていますが、各教室は漂着した車やがれきなどが当時のまま。
津波被害の恐ろしさを感じずにはいられません。


東日本大震災のことを、さらに詳しく臨場感を持って知りたいという人には「語り部ガイド」もオススメです。
1名から20名まで6000円で受け付けていて、10日前までに事前予約が必要となります。
多くの被害をもたらした東日本大震災の記憶、そして被害をそのまま伝える貴重な施設は、国内はもとより海外からも注目を集め、たくさんの外国人も足を運んでいます。

所要時間
1時間30分
所在地
気仙沼市波路上瀬向9-1
開館時間
9:30~17:00(10~3月は~16:00)
定休日
月曜(祝日の場合は翌日休)、祝日の翌日(土日、GW期間は除く)、
12月29~1月4日
料金
大人600円、高校生400円、小・中学生300円
問合せ
0226-28-9671
HP
気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館

(2)鶴亀食堂


2019年7月に気仙沼魚市場前にオープンした「みしおね横丁」。
食堂、銭湯、バー、沖縄料理店など多彩なお店が集まるトレーラーハウスの商店街です。
その一角にあるのが早朝6時より営業する「鶴亀食堂」で、気仙沼の漁師たちの憩いの場になっています。


焼き魚定食<サンマ>

お刺身定食<戻りがつお>

「鶴亀食堂」は、東日本大震災で被害を受けた気仙沼の銭湯「亀の湯」を復活させたいというオーナーの思いがきっかけで始まりました。銭湯と一緒に朝から食事のできる食堂もと、鶴亀食堂と鶴亀の湯を同時にオープン。カウンター席のみの食堂では、漁から戻った漁師たちが店まで届けてくれる新鮮な旬魚を使った焼き魚やお刺身の定食を提供。秋のランチ時に訪れた際には、さんまの塩焼き定食が味わえました。メニューはその日の仕入れで変わるというのもお楽しみ!

所要時間
40分
所在地
気仙沼市魚市場前4−5 みしおね横丁内
営業時間
6:00~13:00(秋冬は7:00~)
定休日
不定休(11~6月の営業については要問合せ)
問い合せ
0226-25-8834
HP
鶴亀の湯・鶴亀食堂Facebook

(3) 気仙沼 海の市


気仙沼港に面した海の魅力がぎっしり詰まった観光施設です。グルメ、ショッピングが楽しめるとともに、2階の「シャークミュージアム」では、サメの魅力をさまざまな角度から紹介しています。1階のグルメコーナーには、寿司店、まぐろ専門店、三陸魚介をアレンジした料理が並ぶレストランなどがあり、気仙沼の海の幸を気軽に味わえます。
1階の各鮮魚店では、水揚げされたばかりの魚介を、産地直売価格で購入できるとあって人気。
冷凍魚や水産加工品なども豊富に揃っているのでお土産にもおすすめです。


2階のシャークミュージアム内では、東日本大震災のコーナーもあります。震災被害の状況や気仙沼の復興の今を伝える「震災の記憶ゾーン」、多くの支援者からのメッセージを伝える「絆ゾーン」、そして甚大な被害から復活し活気を取り戻しつつある気仙沼の海を紹介した「海と生きるゾーン」の3つの展示が見られます。
震災の記憶ゾーンでは、行政経験者や避難所管理者、仮設住宅で暮らしていた方々などによる、被災時の経験を試聴できるコーナーを設置。時間は1人あたり2~4分程。生の声を聴ける貴重な展示となっています。

所要時間
60分
所在地
気仙沼市魚市場前7-13
営業時間
8:00~18:00(10~4月は~17:00)
シャークミュージアム 9:00~17:00
定休日
1~6月 不定休(平日)
7~12月 無休
※飲食店の定休日は各店にご確認ください。
問い合せ
0226-24-5755((株)気仙沼産業センター )
入館料
シャークミュージアム 大人500円 小学生200円 未就学児無料
※氷の水族館との共通券あり
HP
気仙沼海の市

(4) 気仙沼市復興祈念公園


気仙沼の一望できる安波山の麓付近に位置する気仙沼市復興祈念公園。津波火災等で壊滅的な被害を受けた鹿折地区・内湾地区を眼下に望み、地域の復興の様子を実感することができます。
帆-セイル-の形をした高さ10メートルのモニュメント「祈りの帆(セイル)」は復興祈念公園アイデアコンペの入賞作品を融和してデザインされたもので、復興祈念の象徴としてつくられました。

このほか、公園内には犠牲となった方々の名前を刻む銘板や、震災の記憶を想起させ、語り継ぐための「伝承彫刻」が配置されており、オープン以降は、いつでも、どなたでも訪れて、追悼の気持ちを寄せることができます。

夜間にはライトアップも行われています。

所要時間
30分
所在地
気仙沼市陣山264
お問合せ
0226-22-3401
HP
気仙沼市復興祈念公園HP

(5) 巨釜・半造(折石)


狭く複雑に入り組んだ地形のリアス海岸が広がる気仙沼。
長年の波の浸食によって、奇岩怪石が多く見られますが、なかでもよく知られるのが巨釜・半造にある「折石」です。海中からそびえ立つ高さ16mの大理石の石柱で、1896年の大津波の際に先端が折れてしまったことから折石と呼ばれるようになりました。
津波で折れる前は「天柱岩」と呼ばれていたそう。
また、唐桑町神の倉には、東日本大震災の津波によって打ち上げられた「津波石」が見られます。
大きいものは高さ6mにもなるという大石で、津波の威力を感じられることでしょう。

 

(6) 唐桑御殿つなかん


赤瓦、黒瓦の豪壮な漁師たちの家は「唐桑御殿」と呼ばれ、海の男たちの誇りでもありました。「唐桑御殿つなかん」もそうした家の1つです。東日本大震災で被災し、柱や屋根などを残しほぼ全壊しましたが、なんとか再建し、2012年に民宿を開業。女将の菅野一代さんの人柄に惹かれ、多くの観光客が集まる場になっています。

2階が客室になっていて、和室3室、洋室1室があります。民宿ではありますが、歯ブラシ、シャンプー、タオル、バスタオルなどを完備しています。料理は唐桑ならではの地魚をたっぷり使い、秋冬はカキ鍋やカキフライ、たら鍋など名物料理がいっぱい。また、日本に1台しかないという移動式サウナ「サウナトースター」の常駐している場所が、実はつなかんなのです。口コミでその評判が広まり、最近はサウナファンも訪れる宿になっています。


蔵を改装したスペース

移動式サウナ「サウナトースター」

敷地内には、ツリーハウスやシアターハウスもあります。築100年の建物を船大工が改修したというシアターハウスは、宿泊客が自由に利用可能。シアターハウスの2階には屋根裏部屋風のスペースがあり、そこではボードゲームで遊ぶことができます。「たくさんの人が集まる場所にしたい」そんな女将の思いもあって、おもしろい施設やイベントを次々と手がける唐桑御殿つなかん。その最大の魅力は女将の一代さんの温かな人柄と魅力あふれる笑顔かもしれません。

所在地
気仙沼市唐桑町鮪立81
宿泊料金
1室2名以上 2食付き 9,259円(税抜)、朝食付き 6,482円(税抜)、素泊まり 5,556円(税抜)
HP
唐桑御殿つなかんHP

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