気仙沼で1か月インターンをしています杉村と申します。出身は静岡県で現在は宮崎県の大学に通っています。行ったことのない場所で様々なことに触れ学びたいと思い、今回気仙沼にインターンに行くことを決めました。

ある日、インターン先の方に「八瀬でそば打ちしにいこう!」と誘われ、「どこだ八瀬って?」「そば打ちなんかしたことないよ~」と思いながらも行ってみることに。今回はそのときの蕎麦屋さんをご紹介します。

1.八瀬学校そばについて

「蕎麦屋さん」と聞いて、みなさんはどんな場所を思い浮かべますか?僕は当然ながら、店先に暖簾がかかっていて、看板が掲げられていて、和風なつくりの建物を想像していました。ところが、実際に行ってみると、着いたのは古い学校。

この建物は大正11年に建造された、旧月立小学校の木造校舎です。「すげ~ジブリ映画にでてきそう」と思いながら、中に入り、廊下を進むと、「八瀬学校そば」という暖簾がありました。

八瀬学校そばでは、吉田さん夫妻をはじめとした八瀬地区の住民の方々が、毎月1回お蕎麦を提供しています。ここでは、ただ美味しいお蕎麦が食べられるだけでなく、八瀬で育てられた蕎麦粉を使った蕎麦打ち体験をして、自分で打った蕎麦を食べることもできます。

2.蕎麦打ってみた

今まで蕎麦は好きで食べていましたが、自分で蕎麦を打ったことなど一度もありませんでした。人生初の蕎麦打ちにチャレンジです!

まずは水回しという作業。蕎麦粉と水を混ぜ合わせていきます。

「水と蕎麦粉混ぜるだけなら簡単でしょ!」って思ってましたが、やってみるとなかなか均等に混ざらず、とてもきつい。また、その日の気温や湿度に合わせた水の量の調節も必要になります。

次は練りの作業です。先ほど水に混ぜ合わせた蕎麦粉を一つのかたまりにまとめていきます。

その後、延しというピザ生地のように平らに引き延ばしていく作業です。これはお蕎麦屋さんで見たことあるんじゃないでしょうか。ただ延ばせばいい、ってものじゃないからこれも難しい。蕎麦って繊細なんです。

次は蕎麦を切っていきます。個人的に、この蕎麦包丁にはずっと憧れがありました。でも、実際に使うと、やっぱりとても難しい。

何とか切り終えて、あとは鍋で茹でて・・

完成!

初めて打った蕎麦は、形や太さが全部バラバラ。しかし、味はとても美味しかったです!また、天ぷらもとても美味しくて、お腹いっぱい食べてしまいました。

食後のおまけに作っていただいた、蕎麦チップもとても美味しかった~。

3.八瀬学校そばの日・蕎麦打ち体験について

八瀬学校そばは、月に1度、毎月第3日曜日に旧月立小学校校舎で開店しています。八瀬の美味しい蕎麦をぜひ食べに来てください!

八瀬学校そば

また、蕎麦打ち体験については、「しごと場・あそび場ちょいのぞき気仙沼」というプログラムで行っています。興味のある方は、ぜひ参加してみてください!

ちょいのぞきセレクト 八瀬そば打ち体験

4.最後に

「八瀬で何かをつくりたい」という住民の方々思いが集まり、始められたのがこの八瀬学校そばです。

八瀬学校そばがある旧月立小学校のグラウンドは、震災時ボランティアのテント村になっていました。そんな中、吉田さんご夫妻や八瀬学校そばのメンバーは、ボランティアの方々に無料で蕎麦をふるまい、キッチンやお風呂まで作っていたそうです。

自らボランティアとして来ているのだから、そんなことまでする必要はないという声もありましたが、気仙沼のためにボランティア活動をしている方々に少しでも恩返しができるように、という思いでこの活動を続けていました。美味しい蕎麦を味わいながら、そんな貴重なお話を吉田さんご夫妻から聞くこともでき、とてもいい体験ができました。

皆さんも、八瀬学校そばで、自分で打った蕎麦を味わってみませんか?吉田さんご夫妻はじめ、八瀬地区の方々がいつでも暖かく迎え入れてくれます!