教えて〇〇先生!

遠洋マグロ船漁師がダンディであることについて

このコーナーでは、気仙沼の市民の方に先生としてご登場いただきます。今回の先生は、漁師さんがいつも立ち寄る「鶴亀食堂」「鶴亀の湯」で働くエマさんは「漁師さんの生き様に惹かれて気仙沼に移住した」と語る女性です。今回は「遠洋マグロ船漁師がダンディであることについて」をテーマに教えていただきます。

それではエマ先生、よろしくお願いいたします!

遠洋マグロ船漁師がダンディであることについて

日本でいちばん漁師さんを応援している29歳です、エマです!
わたしがだいすきな気仙沼。
朝の魚市場。
漁船がズラーっと並ぶ出港岸壁。
ふとしたときに海から聞こえる船の汽笛。
漁港を歩く長靴姿の漁師さんたち。

日常の中に、「あーこれこれ!気仙沼っぽい~」と感じる瞬間がたくさんあって、そこにはいつも漁師さんがいるんです。

気仙沼は本当にたくさんの船が入港します。
マグロ船、カツオ船、サンマ船、メカジキ突きん棒船……
たーくさんの船がいる中で、「おかえりモネ」主人公モネちゃんのじいちゃんが、かつて「伝説の漁師」として乗っていた遠洋マグロ船。

「漁師」が「ダンディでモテてた」のは昔の話で、いまは「ダサい?」

いやいやいや、そんなことはない!
大きな声で言わせてください!
漁師さんはかっこいいんですーーー!

気仙沼って特別な港なんだって。知ってましたか?

なにが特別かというと、造船所はじめ、船の電気屋さん、機械屋さん、鉄工所など、船をドッグ(修理)するのに最適な港なんです。

船って、電気でもエンジンでもなんでも専門的なもの。気仙沼は、そんな専門性の高い船のドッグ(修理)から出港に関係する業者さんがぜーんぶ揃ってるんだって!そんな港は他にはほとんどなくて。
だから気仙沼の船だけじゃなく、県外船籍の遠洋マグロ船も、わざわざ気仙沼でドッグ(修理)して、気仙沼から出港するそう。

遠洋マグロ船というのは、世界各地の海で、主にマグロを獲る大型船です。フリーマントル沖、南インド洋、南太平洋、大西洋。本当に、その言葉のとおり「マグロを追って世界の海へ」ですね〜。
10ヶ月間の航海に行き、帰ってきて1ヶ月ちょっとのお休み、そんな船が多いです。
1年のほとんどを海の上で過ごす漁師は、まさに漢の中の漢!本当にかっこいい!んです。

ダンディポイント01:ナチュラルにマッチョ

遠洋マグロ船に乗っている人たちは、まじで、「ナチュラルにマッチョ」。ジムに通って筋トレをしている人たちにとっては、うらやましくなること間違いナシ。ジムに通うお金をかけずとも、腕ムッキムキ、胸板厚め、握力強め。筋肉好きにはたまらないっ!

そして、太い指、分厚い手のひら、がしがしになった手の皮。まさに仕事人のごっつい手。漁師さんに会ったらぜひ握手をしてみて!あのゴツゴツの手、きゅんです!

仕上げに、潮焼けした肌! 笑ったときの目尻の笑いジワ!くぅぅぅ!かっこいい!
あれっ、ちゃんとついてきてます? まだ1つめですよ〜〜〜

ダンディポイント02:生きてる世界がワールドワイドで、話がおもしろい。

世界の海で仕事をする男たちは、世界のいろいろな港を知っています。
「ラスパルマスのあの料理はおいしかった」とか「むかしケープタウンに想い人がいた」とか。ほかにも、スペイン語が話せたり、家には世界中のブランデーがあったりと、生きている世界がとにかくワールドワイド。海外の港に入ることが多いからでしょうか。こまやかな気配り、スマートな立ち振る舞い、レディファースト精神。そんな海外感覚もお持ちな方々です。うっとり〜〜〜

遠洋マグロ船の漁師さんたちの話を聞けば聞くほど、気仙沼って陸からのアクセスは悪いけど、海から世界につながってるんだなぁと実感します。

ダンディポイント03:なによりも人を大切にしている。

船では約1年間、同じメンバーで過ごすため、船内の調和をとるのも大切な仕事。「漁をするのに大切なことはなんですか?」と聞くと、「人間関係だね」とみんな口をそろえて言うんです。

その中でも特に、25人の乗組員をまとめあげる船頭(漁労長)さんは、船内の人間関係、コミュニケーションをとても大切にしていて、その人柄は、まさに人格者。

仲良しの船が帰ってくると、毎年船員さんたちと「おかえりBBQ」をやっていて、私たちもハメてもらう(仲間に入れてもらう)んですが、そこでも、その船の船頭さんは自ら、準備から火おこし、さらには焼き係までを率先してやってくれたり、みんなが楽しんでるかを常に気にしてくれたりしています。

「船頭」って聞くと、リーダーっぽくて、威張っているイメージかもしれませんが、今まで威張っている船頭さんに出会ったことはありません!笑
みんなやさしくて、超ダンディです。

ダンディポイント04:小さなことに動じない力強さと海のように深いやさしさ

コンビニや病院がない海の上。もしも船で怪我人が出ても、機械が故障しても、すぐに港に入れるわけじゃない。自分たちでなんとかしなくちゃいけないんです。
もちろん、出港前には、洋上で起きうるあらゆることを予測して、仕込みをしていきますが、想定外のことは起きるもの。そのとき船にあるもので物事を対処する力、臨機応変に動く力が、遠洋漁業の漁師さんたちにはあります。
ちょっとやそっとのことでは動じず、まずは状況を見極め、冷静に判断する。芯からの強さ。本当に心強い!人たちです。

それでいて、めちゃめちゃやさしい。
さいきん大西洋漁場から帰ってきた船の船長さんは、「おめだぢの好きなワイン買ってきたぞー。」と、スペイン・ラスパルマスのワインを買ってきてくれたり。
仲良しの船の甲板長(ボースン)はインドネシア・バリ島の石鹸やコーヒーを。
現地の港で、私たち小娘のことを思い出して買い物してくれているというだけで、きゅんです!なんてやさしいの…!涙

ダンディポイント05:人間の力ではコントロールできない大自然を相手に、粛々と仕事をする姿勢

大海原の上、360度海しか見えない世界。明日なにがあるかわからない世界。体験した人にしかわからない世界。そんな世界で生きている彼らは、本当に深い目をしています。家族や友達に会えない日々の中、海と向き合い、毎日魚を獲っています。
自然相手の仕事なので、漁がなくても人のせいにせず、それでも毎日縄を海に仕掛けて粛々と仕事をするその姿勢からは、仕事との向き合い方を学びます。

そして、みなさん、すごくシャイな方が多いです。
最初は話しかけても、ちょっとそっけなく感じることもあるかも。
でも諦めずに笑顔で話しかけてみて。少しずつ口を開いてくれるはず。

そろそろ、このダンディな漁師さんに会って、話を聞いてみたくなってきました?笑

そんな方にとっておき!
「出船おくり」をご紹介します〜

「漢の中の漢!」な、この遠洋マグロ船の漁師さんたちを見送る「出船おくり」は気仙沼ならではの光景。昔は家族と業者さんたちだけで見送ってたそうですが、日本人乗組員がどんどん減り、さびしい出船になってところ、女将の会「気仙沼つばき会」が立ち上がります。震災後、1年間の航海に出ていく気仙沼誇りの遠洋マグロ漁船を、市民みんなで見送ろう!と福来旗を配り、市民や観光客も気軽に参加できるようになりました。

大安の日の朝、港にいる船に大漁旗が掲げられていたら、それは出港の証。
汽笛を鳴らして出港する男たちの背中を、涙なしでは見送れません。

「出船の光景を沖で思い出して、俺たちは1年間がんばれるんだ」
そう言う船員さんもいます。

「いってらっしゃーい!」
「身体に気をつけてねー!」
「いっぱいお魚とってきてねー!」

沖に出て行く彼らの背中を、家族や業者さんと一緒に、最高の笑顔と声援で見送ってください。
大漁と安全航海を祈りながら。

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