東日本大震災が発生した3月11日が近づいてくると、自然と防災についての意識が高まります。2024年初頭には能登地方に大きな地震が発生し、また近年は豪雨や記録的大雨などの自然災害も増えてきました。こうしたニュースを目にするたびに、いつどこでも起きうる危機的状況に対し、備えをすることの大切さを改めて実感します。
今回は、震災から13年を迎えるいま、あらためて防災について考え、気仙沼で東日本大震災を経験した方に「災害時にあって便利だったもの」を教えていただくことにしました。また、防災グッズのチェックリスト、備蓄におすすめの気仙沼アイテムもご紹介します。
これを機に、みなさまも、お手元の防災グッズを今一度チェックしてみてはいかがでしょうか?
災害時あって便利だったもの
災害直後は「あれもこれも無い!」
防災グッズの基本は食料とか水とか薬とかモバイルバッテリーだと思いますが、災害直後はあれもこれも無い、という状態になります。まずはゴミを片付ける、身の回りのいろいろなものを片付ける、捨てる、見えないように隠す、そのための袋や新聞紙があると助かります。当たり前にあるものだけど、いざという時に無いと困る。
避難所には、そこまでの数がありませんでした。大きめのものは防寒にも使えるので、多めに防災袋に入れておいてもいいと思います。
除菌できるウェットティッシュも、避難所で必要になるのですが、ノンアルコールのウエットティッシュは、お風呂に入れない、トイレにウォシュレットがついていない、顔を拭きたい。赤ちゃんにも使いたい。そんな時に刺激が少なく肌に使えるので便利です。
そのほかに必要そうなもの
大事なのは、防災セットは1セットだけじゃなく、いくつか作っておくこと。どんなタイミングや場所で災害に合うか、わからないですし、複数あると持ち出せる確率があがりますよね。
例えば、防災セットを寝室に1つ。玄関に1つ、自分の乗っている車に1つ、は最低限必要かと。家族が多ければ最低人数分。余るくらいに用意しておけば、いざという時に他の人の役にも立つと思います。小銭も分散して持っておくといいですよね。
それから、化粧品1つ持っておくなら乳液の小瓶(と出来ればコットン)がおすすめ。保湿効果があり、軽く顔をふきとるのにも使えます。震災時はどうしても手も荒れてボロボロになりがちですが、ハンドクリームが無かったら、乳液で代用してもいいし。
気分よく使えるものの小さいものがあるといいのではないでしょうか。
災害後には「日常生活」が難しくなる
災害時は水が断水し、何日も同じ服を着ていました。
妊娠中のためホルモンのバランスが不安定でいつもより、おりものが気になりましたが、友人からの支援でおりものシートをいただいたので、洗濯する回数が減り、助かりました。
おりものシートやナプキンはいざというときに、ガーゼ代わりになったりもするのでお勧めです。
電気もガソリンもない
反射式ストーブは、暖を取るだけでなく、電気が使えない時でも料理をすることができました。冷蔵庫が壊れてしまったので、これをガンガン活用して鍋をした記憶があります。
また、当時はガソリンが不足していたので、自転車が役立ちました。車が通れなくなった道でも移動することができます。人手が必要になって呼ばれることもたくさんあったのですが、車でたどり着けない場所も多く、自転車は重宝しました。
アウトドア用品はおすすめ
防災用にもおすすめなのが、十徳ナイフです。個人的にはビクトリノックスのCAMPING。のこぎりがついているので、いざというときに役立つと思います。
余談ですが、結婚式などで使うような大きいキャンドルは備蓄としてあったらいいですね。ライトや小さなローソクはすぐになくなってしまいます。大きければ、とにかくもちます。アロマキャンドルは良い香りの効果はありましたが、すぐになくなってしまって、防災用としては不向きでしたね。
あらためてチェック!防災用品
防災バッグの中身、この機会に改めてチェックしてみませんか?ロープの結び方、携帯用トイレの使い方など事前に使い方を覚えておいたり、ラップやポリ袋など、不安の使い方以外の可能性を知っておくことも大事なチェック事項です。
まずは基本的に揃えておきたいものを、気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館で配布している「防災グッズチェックリスト」をもとにご案内していきます。
常時携帯品
- □飲料水
- □携帯食(飴やチョコレート)
- □現金
- □携帯ラジオ
- □小型ライト
- □ホイッスル
- □持病・常備薬
- □携帯トイレ
- □マスク
- □ティッシュペーパー
- □大判ハンカチ
常時携帯は、普段のバッグの中に持っておきたいもの。小型のライトなど、キーホルダーになっているものもあるので、持ち歩きやすい大きさのものを選びましょう。
非常持ち出し袋①
- □飲料水(1人1日2L位程度)
- □非常食(調理不要なもの、粉末スポーツドリンク)
- □割りばし
- □携帯ラジオ
- □予備電池
- □携帯電話の充電器
- □筆記用具
- □油性マジック
- □ガムテープ
- □身分証明書や通帳のコピー
最小限必要な持ち出し袋。特に携帯やスマートフォンの充電は、電池で充電できるものも用意しておくと安心。
非常持ち出し袋②
- □ヘルメット
- □懐中電灯
- □持病・常備薬
- □救急セット
- □軍手
- □ロープ
- □ライター
- □携帯トイレ
- □マスク
- □歯磨きセット
- □ティッシュ
- □ウェットティッシュ
- □タオル
- □多機能ナイフ
- □ゴミ袋
- □新聞紙
- □歩きやすい靴
- □雨具
- □簡易防寒シート
- □使い捨てカイロ
- □予備メガネ
- □コンタクトレンズ
- □予備入れ歯
- □ベビー用品
- □生理用品
非常時はどこにでもありそうなものが手に入らない状況に。新聞紙や袋は多めに準備を。また、家族に合わせて、必要なものも変わってきます。自分だけでなく、緊急時に必要になりそうなものを家族で確認しておくことも大切です。
備蓄品
- □飲料水(1人1日3L程度)
- □非常食
- □カセットコンロ・ボンベ
- □ビニールシート
- □工具類
- □携帯トイレ
- □トイレットペーパー
- □ドライシャンプー
- □ ラップフィルム
- □予備電池
- □ろうそく
- □ポリタンク
- □毛布
- □衣類
- □スリッパ
飲料や食品の備蓄は、1年に2回ほど賞味期限をチェック。薬品や電池も使用期限を確認しましょう。
こちらのチェックリストは、伝承館で配布されています。
PDFでもダウンロードできますので、みなさんの備えにお役立てください。
▼ダウンロードはこちらから!
防災グッズチェックリスト(気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館)
備蓄におすすめの気仙沼アイテム
備蓄するにもおいしいものを。自分の好きなものや、ご褒美になるようなものをいれておくことで、いざというときに元気がでますし、定期的な防災グッズのチェックにもやる気が出ます。気仙沼で長期保存におすすめの食品・備蓄品をご紹介します。
ミヤカン 三陸の海から ミヤカン詰合せ11缶セット
こちらも定番の備蓄商品、缶詰。さまざまな種類をそろえておくことで、非常時にも飽きずに食べることができます。
さば水煮缶詰・さば味噌煮缶詰をはじめミヤカンの人気レギュラー商品8種が各1~2缶ずつお試しいただけるよくばりセットです。種類が豊富に入っているので、ローリングストックとして日常的にお使いいただける商品です。
- 店名
- ミヤカン
- 商品名
- 三陸の海から ミヤカン詰合せ11缶セット
- 価格
- ミヤカン公式オンラインショップ 3,700円(税込)※直売ラウンジではお買い得価格でお求めいただけます。
- 日持ち
- 製造から3年
- 購入できる場所
- オンラインショップ、工場直売ラウンジなど
また、こちらのミヤカンさんでは、ツナ缶の缶詰を非常時に活用できる「ツナランプ」の作り方もご案内されています。
ツナ缶の油を燃やして非常時の明かりに!そして明かりとして使った後は中身をおいしく食べられるそうです。
詳細はこちらのPDFをご覧ください。
▼ツナランプの作り方
https://kesennuma-kanko.jp/en/wp-content/uploads/2022/03/ツナランプの作り方.pdf
かに物語 赤色のカニー、黄色のカニー
定番のレトルトカレー。ちょっとリッチなカレーを入れておくと、定期的な防災品チェックも楽しみになります。
カレーのベースは、たっぷりの蟹の身と野菜から旨味を引き出した極上の蟹出汁。そこに数種類のハーブ・スパイスを加えながら、「赤色」では完熟のトマトで酸味と甘みを加え、「黄色」ではまろやかさをうむココナッツミルクパウダーを合わせました。(辛さ:【赤色】甘口【黄色】 中辛口)
- 店名
- かに物語
- 商品名
- 赤色のカニー、黄色のカニー
- 価格
- 税込648円
- 日持ち
- 90日以上
- 購入できる場所
- 海の市 かに物語店舗
横田屋本店 かつお若節
栄養たっぷりの気仙沼のカツオ。常温保存ができて、そのまま食べてもおいしいのが「若節」です。
気仙沼産の鰹からつくる「若節」の製造過程は、鰹節を作る場合より燻す回数が少ないので、身がやわらかく半生のような状態です。包丁で簡単に切れるので、調理も簡単!そのままマヨネーズやしょうが醤油をかけて、また煮物やカレーの具にもおすすめです。
- 店名
- 横田屋本店
- 商品名
- かつお若節
- 価格
- 税込972円
- 日持ち
- 製造から1年
- 購入できる場所
- 横田屋本店、横田屋本店海の市店
いかがでしたか?
防災用品をチェックすることで、日々の防災意識も高まります。
身の回りの人たちと、一度防災について話し合ったり、振り返ってみるのも良さそうですね。
最新の情報については各問い合わせ先にお問い合わせください。