気仙沼に冬を告げる幻想的な景色。「気嵐」を知っていますか?

特集 2018/11/01

良く晴れた気仙沼湾。
11月下旬。日の出時刻は6時20分過ぎ。
星たちが主役の座を太陽に譲り、少しずつ明るくなる東の空。

陽が昇る。
太陽の光を浴びた海面から立ち上がる霧。
徐々に濃くなった霧は次第にその姿を変え、雲海のよう。
風に流され、霧たちは湾の奥へ、奥へと。

陸地の寒気が海や川に移動し、海水面の水蒸気を冷やして霧に変える。
海と陸の極端な温度差が「気嵐(けあらし)」を生むのだ。
「蒸気霧」とも呼ばれ、よく晴れて風が弱くないと発生しない。

寒さの厳しい冬を迎えるこの時期、冬を運ぶ風物詩として、気仙沼湾に現れる気嵐。
入り江が深く、波が穏やかな気仙沼湾の地形は気嵐の発生に好都合だ。
時間と寒さを忘れて魅入ってしまうほど幻想的なこの景色は、条件が良くないと見られない。

雲が少なく、太陽がはっきり出る晴れの日。
湾内の海水温と大気の気温差が大きいこと。
強く風が吹かず、おだやかなこと。

初冬の風物詩とも言える気嵐を、迫力たっぷりの漁船と一緒に写真に収められるのも気仙沼港ならでは。
この景色を写真に収めようと通う熱心なファンも多い。

大島に宿泊して、夜空を見た翌朝、フェリーに乗船しながら気嵐を見られたら、気仙沼の冬景色フルコースと言えるかも知れない。

初冬の気仙沼を訪れる際は少しだけ早起きをして、朝の光を全身に浴びながら幻想的な景色を堪能してはいかがだろうか。
少し肌寒いピリリとした冬の朝の空気を胸いっぱいに吸い込んで、きっと一日のスタートが切れるはず。

撮影スポット
プラザホテル下岸壁
気仙沼漁港・気仙沼市魚市場
内湾商業施設「迎(ムカエル)」
安波山
見頃
例年10月中旬~  日の出時刻から1時間くらいの時間帯